長久手の東部には、「ジブリ」の世界観や自然観がそのままあらわれでたような「里山風景」をあちこちに見つけることができます。長久手を東西に流れる香流川の源流は、東の果ての三ヶ峯や「どんどこの森」から湧き出る清水だったりします。
実際にモリコロパーク内にある大小のほとんどの池の水は香流川へと流れていきます。「水」も「森」も「道」も「風」も「大空」もこの里山に来たると、すべてがつながっていることを実感するでしょう。
春が訪れると森と丘陵から滲み出た真水が集まって、この一帯に広がる水田へと引き込まれていきます。そして周りの丘陵や田圃の中の杜は、色鮮やかな新緑で生き生きと呼吸し始め、あちこちで小鳥たちの囀りが聴こえてきます。
上郷里山(TOTONO 「長久手タイムズ」による愛称)のほぼ中央部にこんもりとした杜。この杜の奥に江戸時代の初期1661年に愛知県下でも古い部類に入る「多度社石造鳥居」が建てられた多度社があります。上郷唯一の保育園は、昭和20年代末から2年前までこの鎮守の杜のすぐ横にありました。
「水の神様」として知られる多度社は、伊勢の多度神社から分霊を勧請し、古くから氾濫があった神明川と香流川の合流地点に建立されました。
手前に香流川
香流川沿いの遊歩道。モリコロパークの麓から長久手温泉ござらっせ、さらには色金山近くまで遊歩道が整備され、今では地元民や市民のみならず市外の方も訪れます。遠くに長久手温泉ござらっせや色金山が見えます。この辺りではぜんまいも採れます。
この写真の右手の川畔には、調査研究によって縄文時代の遺構があったことが分かっている(現在は田圃となっている)。規模は小さかったものの地名などに古い歴史が刻印されている。
大草丘陵の麓には2km以上にわたって家屋がたち並んでいる。
モリコロパーク・ジブリパークは、この多度社の杜の1kmほど向こう側(東方)にあります。