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アーティスト達が住んでいた「バス村」

県芸大近く、僅か数年前まで、「バス村」と呼ばれたアーティスト達が数人住み込んで作品作りの工房にしていた場所があった。なぜ古いバスがあったかというと、この土地の住人が名古屋市交通局から市バスと大昔のシャチバスを購入し自ら運転してこの場所に置いたことからはじまったといいます。

市(当時は長久手町)サイドからは不法住居であると目を付けられていたらしいが持ち主の住居はすぐ間の前にあり、「俺の目の黒いうちは絶対このままだ!」と突っぱねていたがついに逝去され撤去されてしまった。

知る人ぞ知る「長久手・バス村」の話と記録、そして記憶である。

写真&情報提供 : 松本和之

このバスは、トタン屋根の古屋に横づけされ、古屋とバスが一体となった居住、作品作りの空間になっている。バスはスペシャルな一部屋が追加され、日本でもこれまで存在しなかったであろう光景が出現した。

時が経つとともに、木陰に停車されたバスは次第に周りの木々に覆われていったようだ。暑い日には窓を開け放ち、作品作りをしていたようだ。

この時代のバスはクーラーはまだ無いので、室内が暑くなれば窓の下側を両手で支えるように持って、手動で上に向けて開けていった。なんとも懐かしい窓である。

この記事を書いた人
1960年 長久手生まれ。上郷保育園、長久手小学校、長久手中学校へ。菊里高校、青山学院大学英米文学科卒。英字新聞部「青山トロージャン」所属。編集プロダクションのMatsuoka & Associatesにて学び、編集工学研究所入所。 1990年、洋書写真集・美術書をリースするArt Bird Books設立、1992年中目黒駅前に店舗を構える。2009年から代官山蔦屋書店にて主に写真集のブックコンシェルジェとして勤務。2020年、Uターンで地元長久手に戻る。 『Canon Photo Circle』誌の写真集コラムを1年間連載後、「長久手タイムズ」を始動。

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