ここ数年、問題視されているのが池の水面にわらわらと増殖しているヒシ対策です。池の水質や美観にも関わることなので対策案が提出され、ヒシ除去のための実験もなされてきています。原因を突き詰めた駒村さんによれば、水の流入口が水場の一箇所だけで(地下水の汲み上げによる)排水溝も一箇所。水の対流が年々にぶくなり、池そのものの大きさ(元々もっと大きかった)や形もまた何らかの無視できない影響を与えはじめているとのこと。
ヒシ問題は一過性のものでなく、サステナブルに池の生態と環境を保全するならば、小手先の対策でないプランとヴィジョンが必要である。それが「夢の公園」の未来図であり、具体的提案がこめられた設計図が駒村さんの知恵と経験の積み重ねからつむぎ出された。
杁ヶ池公園にある樹木の種類。全部で85種類までは確認しているという。樹木だけでなく、草や動物についても詳しく調べられている。
7月の杁ヶ池。池中でヒシが繁茂。一見シュールな光景です。緑色なのはそのためです。市内の他の池でも、水流が悪い池はやはりヒシが増殖しているのを見かけます。腐って水底に落ちていくと水中が汚れや池底が酷い堆積物でヘドロ化し環境と生態系に悪影響をもたらします。
「夢の公園」の未来図はまず、公園の生態系と環境の現状を知ることから始まる。「夢の公園」はどんな命に満ちているのだろう。。。