「立石池」は長久手市最大の池です。長久手の新住民の方にとってこの「立石池」は北の外れにあるためほとんど訪れる機会はないでしょう。初めて知ったのは家族が急病になり愛知医科大学に行ったとき、という方が多いのでは
そんな「立石池」ですが、今回、長久手最大の池「立石池」に再注目!
昨年秋には立石池に沿った医科大学へ通じる道や、その脇の池の周回遊歩道も歩きやすく整備されました。そして2022年秋にはスターバックスコーヒー(愛知医科大学店)が周回遊歩道の向かい側にオープンしています。愛知医科大学に配備されているドクターヘリの倉庫もすぐ近くにあり、ヘリが池の上を緊急発進する姿も間近で見えます。いろんな機会のせいか、最近は大学病院利用者や近所の人たちだけではない方の姿がそこかしこに見受けられるようになってきているようです。それでもまだ静かに散策できるスポットです
それでは冬の「立石池」をしばし写真で散策してみましょう
釣り好きの大公望も足を運びます。ブラックバスやブルーギルが釣れるとのこと
名古屋市からも来られる方も多いようです。どうやらバスやギル釣りの穴場でなかなかの有名スポットになっているようです
杁ヶ池は釣り禁止区域が多いのですが、立石池は特にないようです
ブルーギル(北アメリカ原産の外来種)
日本には食用として持ち込まれた経緯のある魚とのことで問題なく家で料理して食べれるとのこと
外来種の魚ということもあり、日本固有の小魚、魚卵、水生昆虫や甲殻類、水草を食べてしまうので釣って捕獲するのは駆除活動の一環にもなるようです
立石池で最も多く釣れるブラックバス
注意)外来種の魚(特定外来種のみ)は生きたまま持ち帰ることは法律違反で禁止されてます(外来生物法による生きたままの運搬の禁止事項)。「キャッチ&リリース」が基本ですが、その場で魚を締めて死んだ魚を持ち帰って料理し食べることは問題ありません(「環境省の日本の外来種対策」に明記)。従来の生態系に悪影響を与える外来種の駆除もでき一石二鳥です。水が入っていない空のクーラーボックスに入れて持ち帰ることは、ブラックバスがすぐに死ぬ前提なので法律上問題ありません
一番有名な特定外来種のブラックバスですが、こちらも食べれます。聞くところによると環境が良い池にいるブラックバスはとても美味しく食べれるとのこと。水質如何で美味くも不味くもなるそうで、全ての魚に共通です。同じくバス釣りポイントになっている杁ヶ池よりも立石池のバスの方がきっと美味しいでしょう
ちなみに最初にブラックバスが放流されたのは、神奈川県の芦ノ湖で1925年のこと。カリフォルニアから持ち込まれゲームフィッシュ用、食用の魚として政府が許可をし放たれたもの
2025年に突入した今日、今後、食料問題はさらに悪化すると予想されます。魚で言えば、今年のサバの漁獲枠は前年比20〜30%となり、今年は一匹1000円になるのではと戦々恐々のようです。海釣りはもちろん、池釣り、川釣りで魚をとって家で料理する人も徐々に増えてくるかもしれませんね(^ ^)
画像(2点):FISHING JAPANサイトより
長久手の地は、徳川家から徳川家康公が合戦で秀吉に勝利した誉高い地として尾張徳川藩の「蔵入地」(大名や藩の直轄地)が多く、この立石池もまた尾張藩の水政策の一つとして、田圃の日照り対策用として当時の最先端土木技術を駆使して数年をかけ築造した貯水池でした(後に愛知県から移譲され現在の所有管理は長久手市)。築造されたのはなんと尾張名古屋藩二代藩主・徳川光友の時代(1660年代)だとのこと。
いつからか水神様の「八大龍王」が棲む池として信仰されるようになっていきます
立石池の南側は、岩作地区の水田地帯が広がっています
左の写真の奥に建つのが愛知医科大学でその手前の少し小高い場所に立石池があります
水田地帯の東側には家康が長久手合戦前に軍議を開いた色金山が、また南側には合戦直前、頂上に金扇の馬印を立てた御旗山(国指定史跡)があります
その間に広がる水田に農業用水や生活用水として立石池からの水がもちいられてきました。
昭和30年以降は、完成した愛知用水も活用されていきます
左の地図の中央やや上に立石池が見えます。そのすぐ上に少し小さな池がありましたが後に埋め立てられ現在の愛知県立医科大学が建っています。
明治44年の岩作村の地図より
出典:『長久手町史 資料編1』
左手は愛知県立医科大学の病棟。大学の先生から看護師さんにいたるまで休息の場になっている
かつて立石池の北側にあった池を埋め立てた場所に建てられた愛知医科大学の研究棟群
畔に建つSTARBUCKS COFFEE 愛知医科大学店
STARBUCKS COFFEE 愛知医科大学店は、尾張エリアのSTARBUCKSとしてはおそらく最も美しい景色を誇るかも