尾張旭の城山公園にある復元古民家をレポートします。先月尾張旭城と一緒にレポートしようとしたところ、復元古民家は土日だけの開放とのことで、あらためて訪れました。訪れたのは土曜のお昼頃、訪問者は私一人。時折り古民家内で開催されるイベントがなければ人影はほとんどないようだった。屋上展望台やホールやギャラリー、歴史民族フロアなどがある「スカイワードあさひ」や、隣の1階にレストランのある旭城とちがってその日は人影はなかった。
古民家はそれぞれの自治体なりにそのあり方は多種多様である。少なくない費用もかかることから維持・管理の問題も出てくる。尾張旭は平日は休館にして原則週末のみ開放、常駐者はつけていないようだ。
長久手の場合、まだ先のようだが古戦場公園に移築される古民家はどの様になるのだろうか。体験型イベントが多くなりそうだとの話を聞くが尾張旭のケースからもおそらく重要な柱になるであろう。
駐車場のある旭城側から旭城の横を抜けると下方に古民家があらわれます。
平日は休館日のため、大戸口の入口はしっかり閉じられています。隣に建つ旭城は1階にレストランがあるので平日でも利用者や訪問者がありますが、週末の開放日であっても古民家まで足を伸ばす人は計3度立ち寄った限り稀なようでした。
尾張旭の復元古民家の軒先。茅葺きの立派な軒天になっています。復元古民家なので元々は屋根も茅葺きだったのではと推測されます。
長久手の移転予定の古民家と比較してみる
上の写真は長久手石田にある移築予定の古民家。軒天部分は横板張り。
太い牛梁が桁行全体に貫かれています。そのため軒桁(のきげた)はほぼこさえられていません。江戸時代は茅葺き屋根だったはずですが現在は軒天は瓦が用いられ屋根はスレート(or トタン、一部金属か)に貼り替えています。
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尾張旭の復元古民家の軒の様子。大きな工夫として一番奥の大戸口の手前に壁を取り払って、2カ所観覧用に大きな窓が設けられています。窓から覗くと暮らしの中で用いられていた調度類が見えるようになっています。
大戸口をくぐって土間から台所や座敷などを見ることももちろんできますが、管理人や案内人は常駐していないことと、土間から台所・座敷へ上がれないようにしてあるので、観覧窓という工夫がなされていると思われます。
大きな木枠の観覧窓から座敷を覗くこ。奥が納戸(なんど 寝室)。
座敷から台所、土間が見渡せる
復元古民家では、開催日数はかなり限られているようですが、6月は「ミニ機織りきでコースターをつくろう!」イベントが開催されています。麻で作るコースターとのこと。
スカイワードや旭城の管理は指定管理者としてコニックスが担っているが、城山公園内では復元古民家だけは市の文化スポーツ課がすべての窓口。平日の休館日に観覧した場合は、観覧申請書を文化スポーツ課に提出することになっている。
大戸口からなかに入る。台所や座敷、納戸には上がれません。土間から建物のつくりや当時の暮らしの様子を観覧する設定に。
迫力がある四つ建て(鳥居建て)の構造。梁(はり)に松、柱は檜(ひのき)が用いられている。
長久手の古民家の「四つ建て(鳥居建て)の梁は、尾張旭の古民家と比べてもかなり細めでどうも迫力にかけるなぁ、、。移築後は体験的活用を目指されるとのことなのでl建築的側面は二の次のように感じられる
再び尾張旭の古民家へ