パブリックヒストリー

[長久手タイムズ]子供たちと弘法さんの宇宙の片隅

弘法大師空海が入滅(命日は3月21日)された春の日に、全国的に古くから「弘法(こうぼう)さん」は催されてきましたが、その催し方は地域によってずいぶん異なります。ここ長久手の「こうぼうさん」も、市内の地域だけでも開催スタイルに違いがあります。

長久手の里山エリアでも、令和5年4月にコロナの3年のブランクを経て「こうぼうさん」が開催されました。空海上人を祀る御堂やかつての庄屋さんのお家の縁側を訪れ、ほんの僅かの小銭やお米と交換し(賽銭箱がだいたいあります)、お菓子やジュースで子供たちをもてなします。かつて弘法大師様が「貧しい人々にも分け与えなさい」と説いて回ったことがその由来になっています。

取材したのは、上郷地区の大草の「こうぼうさん」で、同じ上郷地区の北熊と前熊は地域の一箇所での開催でしたが、大草地区は以前より少し減ったものの、2カ所のお寺さんと古くからの御堂、そして弘法さんを祀る民家の縁側2カ所の計5カ所で、朝9時頃より2時間ほど御堂が開けられ、200人以上の子供たちで賑わいました。

私の古い記憶では、小学校に上がるか頃には、近所の子供たちとどこのお寺とお家でお菓子やジュース(たまにトコロテンもあった)が貰えるんだろうと、まるで宝探しのように地域の中を風を切るように歩き回ったものです。その時に頂くお菓子は、家で食べるものとどこか違って特別なもので大人になっても思い出されたりします。

21世紀に入っても、あちこちから集まってくる子供達を見ていると、懐かしさと同時に子供たちの中にある時代が変わっても変わらないものを感じ取ることができた気がしました。
コンビニやスーパーで買う時と異なり、何か大切なものが「こうぼうさん」を介して子供たちに伝わっていきます。

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