長久手市で「里山」といえば、東部・上郷とイメージしてしまいますが、じつは最も新しい「まち」である南部・市が洞エリアにも隠れたように「里山」があります
もと去る5月の新緑の日、長久手南部(市が洞地区)の丘陵に広がる「ほとぎの里緑地」にある「ほとぎの里交流館」を訪ねました。長久手は東部の「里山」はよく知られていますが、新しい住宅地が広がる南部にある「里山」とはどんな場所なのか
緑地の丘陵づたいのなかなか険しい場所もある高低差のある散策路は昨年巡ったことはありましたが、交流館とその奥に潜む「丁子田池」辺りは訪れたことはありませんでした
「丁子田池」周囲に広がる緑地は、「ほとぎの里交流館」の奥にあり「交流館」が開いた日にしか中に入ることはできません
「ほとぎの里緑地」に建つ「ほとぎの里交流館」
ゲートの奥が丁子田池などがある湿地帯がある「ほとぎの里緑地」。通常はこのゲートは閉まっているので訪れたい方は開園日をサイトなどで確認してから訪問ください
「ほとぎの里緑地」右奥に広がるの散策道へは、ゲートを通る必要はなく、交流館の右手にある坂道を上って行けます
この緑溢れる自然環境は、「一般社団法人・長久手みなみ里山クラブ」(約10年前に発足 現在メンバーは46名)の皆さんが、地域住民の方々と一緒に「里山保全」「緑地の維持管理」「生物保護活動」を通して大切に守りつないできたまさに理念の体現です
「愛・地球博」のテーマ「自然の叡智」がきっかけに
愛知万博の直後に、地下水を汲み上げて、水の流れをつくって池に溜めて、田圃に水を流しています
その結果としてホタルも棲むことができる自然環境となっています
子供たちもいろいろ観察したり体験できるようにぐるりと巡れる遊歩道もその頃に設けています
丁子田池へ 夏になると水草がたくさん生えそれを除去する必要があるため、岸辺にボートが置いてありました
「ほとぎの里緑地」には、こんなにも豊富な種類のどんぐりが落ちています。まさにドングリの里山です
「ヘイケボタルの蛹室」/姿形が大きい「ゲンジボタル」と「ヘイケボタル」の標本
ゲンジボタル(源氏蛍)の和名の由来
平家に破れた源頼政が亡霊になり、源氏の思いが夜空に高く舞う蛍に喩えられたそうだ
もう一つの由来は、『源氏物語』に登場する光源氏からきたという説もあるらしい
画像:Wikipediaより
一般社団法人・長久手みなみ里山クラブが発足する10年以前に、このエリアの環境を活かしてゲンジボタルの幼虫を飼育してられる方がいたとのことで、里山クラブが始動する前から自然や生物、環境が保全されてきていました
この蒸留水は井戸水なんです。最初はいろいろ手探り状態で、キレイな井戸水を汲み上げて入れていたんです。ところが生き物たちが元気がなくなったり死んでしまった。なぜだろうと
聞けば地下80mの井戸水には「酸素」が無いんだよ、と言われて初めて気づいたり。そんな失敗や経験を念とか経てようやくここまできてるところです」(村瀬宏 談)
ゲンジボタル飼育中(左)。昼間は土器片に下に潜っているとのこと
「長久手みなみ里山クラブ」の事業概要(平成27年発行パンフレットより)
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