徳川軍と秀吉軍(池田・森隊)が戦った長久手合戦では、2,500名余りが戦場で亡くなっています
石作神社の南側一帯に幾つもの小高い丘のような「草塚」がつくられたと伝わっていますが、それは両軍の戦死者の数多くの屍が集められたものでした
「耳塚」は当時の合戦の習わしとして敵方の片耳を削ぎ取ってその数を勲功の証とされ、そうした屍の多くの耳を埋めて供養した塚と伝わっています
「首塚」は訪れたことがあるけど、「耳塚」はまだない方は長久手市役所方面に来られた時にぜひ一度訪れてみてください。「耳塚」は国指定史跡になっています

長久手市消防署の南東の隣接地に4坪(約12㎡)ほどの草塚があり、「耳塚」と呼ばれています
「耳塚」と刻まれたどことなく耳のかたちをした石碑が建っています

大激戦があった仏が根の古戦場だけでなく、野といわず山といわず長久手は戦死者の山となったと言います。
色金山の鹿にある岩作安昌寺の西側一帯も屍が累々とあり、惨状を目のあたりにし心を痛めた安昌寺雲山和尚は、村人たちとともに屍を各所に集めて埋葬し塚(これが「草塚」となった)を築いて供養しました。
毎年、合戦の日には首塚に香華が手向けられ、村人らによって法要が営まれてきました。この法要には尾張藩士らの参詣もあったと伝わっています

「耳塚」のある場所(字 中縄手)は、長久手消防署(左側に写っている肌色の建物)の南東側の草地
この写真の左手には喫茶「ランプ亭」があり、そこの駐車場の奥からすぐです

かつては耳塚には鳥居が建っていました
昭和初期、中期頃まではあったようです
写真引用転載元『長久手町史実資料編 四』p384

「耳塚」の建立年は定かではないようです。当時合戦の慣わしとして敵方の片耳をそぎ取ってその数を後日勲功の証としていたそうです
そぎ取られた討死者の耳を埋めて供養した塚であろうと推測されています
古来より、耳塚に祈願すれば耳の病は平癒するという伝承があります
この場所もまた仏が根の合戦後、後退した池田隊の屍が数多くあった場所とされ「草塚」もつくられていた場所の一つ
「草塚」は小塚は4、5坪で、大塚は60坪もあったと記録されています。塚の高さは1~2メートルあったとのこと
「耳塚」がなぜ、激しい合戦のあった仏が根一帯、
古戦場公園から離れたこの場所に建てられているのか?
合戦の最後に、池田・森隊が徳川軍に押し込まれて
香流川を越え後退した場所だった
現在の長久手市役所がある界隈、東西数百メートルに
わたって「草塚」という小高い丘「百八塚」がつくら
れ多くの戦死者が埋葬された
「尾張名所図会」にもその草塚が紹介されている
武具、遺骨などが出土。土中深く埋め戻された

「百八塚」として知られていた多くの草塚は、昭和時代の半ばまで以下の場所にまだあったと記録されています
字宮前、字城之内、字白針、字早稲田、字塚本、字石田、字長池、字寺山、字中縄手、字元門、字久手田、字平池、字八瀬ノ木。昭和49年(1974)年、土地整理事業によって姿を消しています
武具や遺骨、古銭などが出土した草塚もあった(直江神社東の塚、字長池、字元門、字塚本、町役場裏手の塚
(その時の出土品は祟りを畏れて土中深くに埋め工事は中断されたとのこと(『長久手町史実資料編 四』)

「耳塚」から、安昌寺近く「首塚」が建てられた
一帯は、池田恒興、森長可亡き後、徳川軍に押し
込まれた池田隊・森隊が「最期」を迎えた場所
その一方、1,000人余りの敗残兵は色金山の東方にある大草城(長久手合戦の5年前に信長の命で森長可が廃城だった大草城を修築していた)へ、また西方の名古屋方面の本郷、上社周辺に逃げ去った敗残兵もいてそれぞれ落武者として居着いたと伝わっています

長久手合戦の激戦「仏が根の戦い」で、大将の池田恒興・元助と森長可が討ち取られてしまった後も、池田隊・森隊は徳川軍に押し込まれるようにして、香流川を越え、現在の長久手小学校の裏手(北側)付近の中島・溝添・中縄手へと敗走したと言われています

首塚は「国指定史跡」
天正12年(1584)4月9日、長久手合戦の舞台となった長久手の村々は、野といわず山といわず戦死者の山となったこと。そしてこの惨状を目のあたりにし、心を痛めた色金山の麓にある岩作安昌寺の雲山和尚が、村人たちとともに屍を集めて埋葬し塚を築いて供養したことが記されています。
毎年、合戦の日には首塚に香華が手向けられ、村人らによって法要が営まれ、かつては遠く名古屋から、尾張藩士らの参詣もあったとのこと

「耳塚」のある場所は、長久手市庁舎と長久手小学校のあいだにある空き地です
岩作銀座商店街の旧銀座通りに面した「首塚」と異なり、通りから奥まった場所にあるため場所も分かりにくく訪れる人は限られてますが、これを機会に訪れてみると、激戦のあった仏が根のその後のこと、仏が根からの距離感などが直に感じ取れるかもしれません
